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亡霊のように

618日(木)

6時半起床。今日は稽古なし、ということで気が緩んだわけではないが、昨日青山から帰ったのが11時半。帰ってからウイスキーを舐めながら本を読んで夜更かししたので寝坊。波が無いのは判っていたので、ゆっくり朝食を食べてから海岸へ。辛うじて膝くらいの厚い波がブレイク。今日はノー・サーフ。

618_005   

 お腹が落ち着いた10時頃に再び海岸に自転車で。

今度はランニング、といっても軽やかにという訳ではない。最近は砂浜を走る。というのは二月ほど前に遊歩道を走って膝を痛めた。痛みが去るのに一週間ほど掛かったので、それから天然のクッションのある砂浜を走る事にした。舗装した所を走ると何故か速く走りたくなる。速く走ると着地の時に膝に負担が掛かる。砂浜やガレ場、下草のあるところを走ると速く走れないものだ。きちんと地面を踏みしめるように走る。石をよけ、穴を飛び越え、犬や猫の落し物を踏まないように慎重に走る。ちょうど「這い」のようで膝への負担はあまり無い。

 

特に引き潮の海岸を走るのは気持ちがいい。潮が洗った砂浜に自分の足跡だけが点々とついていく。往復8キロを一時間かける。よぼよぼよろよろ、砂に脚をとられ石に躓き、たたらを踏み、さながら悪夢から逃げる亡霊のようにして走る。結構情けない走り方じゃないかと思う。

それでも走るのは面白い。走っているうちに自分がどんどん変わっていく。走り始めの自分と、5分後の自分と10分後の自分。気分がどんどん変わっていって、走る前には想像できない自分になっていく。

身体は熱を帯び、汗が吹き出し、心臓はここぞとばかりに自己主張を始める。

走らない人に走る人の気持ちは判らない。なんでもそうだが、やらない人間にはやった人間の輝きを一生理解できない。やった人間にはやらなかった人間の貧しさが判る。

上手く行くと、場所によっては往路で付けた自分の足跡に復路で巡り合う。足跡は確かに自分が30分ほど前に自分がつけた。

おい、その30分前の俺は何処にいる、そう思っても何処にもいない。此処に居るのはそれから30分間走り続けたこの俺だ、30分前の足跡をつけた俺とは別人だ。自分が自分で連続してるって言うのは、本当にそうか。もう一度言う、俺はその足跡をつけた俺とは別人だぞ。

30分前に見えた世界と、今見える世界は別もんだ。

今。今。今。今しか、今此処にしか俺は居ないぞ。今しかこの世界は無いぞ。

「我思う、故に我あり」って言った「お前」は今何処にいる。

こういうのを昔の人は「万物は流転する」とか「諸行無常」とか言ったんだと思うけど、面白い対談があったのでアドレスを書いておきます。

http://hive.ntticc.or.jp/contents/artist_talk/20051217/

武術家の私的感想はまた明日・・・。

さて、走って汗かいて、ビールでも飲むとまた別の自分になっちゃうんだけど・・

617_001 これは猫の足跡。

お前は今何処に居る・・・

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心と体」カテゴリの記事

コメント

おお、相変わらず走っているんですね!
私も年に2回くらい「明日から走ろう」と決心するんですが、なかなか実行には至らず、昨日の自分のままです……。

まずはランニングシューズを買うところから始めたいと思っています。

投稿: SH | 2009年6月19日 (金) 10時50分

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